takahashi masami高橋政巳プロフィール

昭和22年(1947年)福島県生まれ。
刻字の草分け的存在で前国際刻字連盟初代会長の故長揚石氏に師事。篆書を始めとする書を通じ、文字の持つ素晴らしい歴史的意味や美しさの伝承に幅広い活躍をしている。
また、木や石等に漢字を彫る刻字家としても活躍。漢字の源である象形・甲骨・周時代の金文等を租形として、独自にデフォルメされたその創作的書体は、現代の漢字にはない新鮮さと、人々を魅了する独特の美しさがある。
現在、拠点を喜多方に置き、毎日展会員、NHK文化センター講師、日本刻字協会理事及び審査員、千秋会会津支部欣刻会事務局長を務める。平成27年没



■□樂篆家とは□■


私は木や石に文字を彫る「刻字」という仕事をしている。書も書いている。どんな文字を彫ったり書いたりしているかというと、今から2000年〜3500年くらい前の書体である古代漢字が多い。象形・甲骨や金文、また篆書といわれる書体である。 この漢字に魅せられ、私は樂篆家(らくてんか)と名乗っている。なんで樂篆なのかというと、字のごとく、そりゃもう、楽しいからである。漢字は本当に楽しい。

なんで楽しいかというと、美しい自然を感じるからである。最高のデザインの結晶だからである。そして人間の根本を表す哲学の塊だからである。漢字と取り組んでいると、奥深い意味への驚きの連続である。とにかく漢字はすごいのだ。事実、この3000年以上も前に創られたこの漢字は、今も、私たちの生活の中でイキイキと活躍している。

高橋政巳「感じの漢字」扶桑社より 





■□作品紹介□■


篆書で書かれた文字を木や石に刻んで(刻字)創られる作品は、そのどれもが独創性があり、暖かみのある作品です。作品のひとつひとつが手作りで、額縁やタペストリーなどの美術品や、表札や印鑑などの実用品のほか、キーホルダーや携帯ストラップなど小物もあります。

高橋政巳先生の独特の文字で創られた作品は、著名人からも人気で、浜崎あゆみさんが印鑑を使用しているのをはじめ、多くの愛用者がおります。

左の写真は平成19年に沢田知可子さんが樂篆工房を訪れた時のものです。






【作品一覧】
クリックすると大きなポスターがご覧いただけます。
2006年ニューヨークで開催された「TOKYO FESTA」ポスターの題字 十二支を篆書で木に刻んだ美術品 一 から 十


【その他の代表作】
●フジテレビ:

めざまし天気内「めざましセラピー」題字(携帯サイトにも使用)
めざまし土曜日内「おみくじどようび」題字
ワァッツ!?ニッポン内「映画好きッ!」題字

●福島テレビ: 出版本「百名山」題字、「祭り50選」題字デザイン
●メルシャン: ウィスキー「蔦蔵」ラベルデザイン
●酒蔵文楽 日本酒他商品ラベルデザイン
●扇子・伊場仙: 商品企画
●橙屋(赤坂店): インテリア、ユニホーム、メニュー、オリジナル日本酒、デザイン
●ウェッジ: コラム「日本人の忘れもの」挿書
●著書: 2003年「感じの漢字」扶桑社より出版
2006年「感じる漢字」扶桑社より出版

■□樂篆工房□■

rakuten koubou rakuten koubou
●営業時間: 10:00〜18:00
●定休日: 木曜日(祝日を除く)
●駐車場: あり
●入場料: 無料
●見どころ: 名前に使われている漢字の語源。刻字など。
●お子様: お子様も楽しみながら見学できます。
●団体様: 入場人数に限りがございますので事前にご連絡ください。

■□篆字について□■


心と心が響き合うにはおいしい食事を一緒にするのが一番。



hibi-ku


二人の人が、ご馳走のおかれているテーブルを挟み、向き合って一緒に食べ、いろいろな会話を交わしている情景。そうすることで相手を知り、自分を伝えているコミュニケーションの根本を表している字。

漆黒の夜に瞬くたくさんのきらめき。



hoshi


◎が3つあるのは「晶」で、澄みきったきらめきのこと。土から芽が出てくる様子を表す。下の部分は「生」という字。太陽から生まれた澄みきった小さなきらめきが、夜空にキラキラとたくさん輝いている様子を表す。

 
生きとし生けるものすべてに生気を与えるのが風。



kaze


囲いは帆が風になびいている様子。虫は生物すべての総称。風はすべての生物に生気を与えてくれる。

箒でさっさと掃ける雨、それが雪。



yuki


正しくは「雨+彗」で成り立つ字。雨は天から水滴が降っている様子を表した字。彗は、草を集めて束ねた象形を右手で持っている様子を表していることから、彗で掃ける雨を意味している。
 
華麗な姿は百合の花。



hana


百合の花のように釣り鐘型に美しく咲いた花の様子を表している。美しく華やかな花の姿を、たった一文字で表現しきった観察眼の確かさと表現力の豊かさは、まさにお見事!の一言である。
貝殻の首飾りをたくさんつけたような花。


sakura


貝が二つ並んでいるのは、宝物を表す貝を糸でつなぎ合わせたチョーカーのような首飾りを意味しており、女性がその首飾りをしているように、花が枝にまとわりついて咲く様子を表している。
 
はっきり言わなきゃ、ただの音。



i-u


「辛+口」で成り立っている字。「辛」は刺青用の針の象形で、鋭い状態のこと。そこに口がついて鋭く言うことを表す。意見がある時は、はっきり明確にはきはき、“鋭い”発言が大切なのだ。
はっきり言わなきゃ、ただの音。



oto


口の中に「・」を書くことによって、口に音がこもることを表している。はっきりと言わず、口の中でもごもごしている様子を意味する。はっきり言わなければ、それはただの「音」になってしまうのだ。

 


■□ネットショッピング□■

樂篆工房の作品をインターネットで購入出来ます。

FMきたかたセレクトショップ

喜多方の特産品を集めたFMきたかたセレクトショップにて、樂篆工房が創る世界に一点だけの表札をご購入いただけます。
商品は、受注してからの制作となりますので、お手元に届くまでおよそ3週間いただいております。